家族葬を執り行うにはどれくらいの予算を想定すべきか？

家族葬を執り行うにはどれくらいの予算を想定すべきか？

ひとくちに家族葬とはいっても、その費用は葬儀社や式場によって異なりますし、内容によってもまた異なります。基本的に家族葬は一般葬と比較しても参列者が少ないため、大きな式場を予約する必要がないので一般葬よりも出費を抑制することができるといわれており、一般葬の相場の半分程度を見ておくのが妥当なラインです。もちろん家族葬のなかには参列者数が30人から40人程度の比較的大きな規模で、しかも通夜と告別式を別々にする、一般葬とそれほど変わらないレベルのものも存在します。このような最大規模を見積もった場合の予算は100万円程度となります。もっとも家族葬は工夫しだいでこの金額からできるだけ費用を少なくすることも可能です。たとえば通夜と告別式を同日にあわせて行う一日葬を選択したり、通夜だけではなく告別式も行わずにもっぱら火葬だけで済ませる直葬あるいは火葬式とよばれるものがあります。このような簡素な内容であれば、下は20、30万円程度から上は70、80万円程度となります。

家族葬は本人の希望にそった様々な想定が可能

近年、家族葬が人気となっています。生前から、その時を想定して本人の希望を聞いておくとよいと言われています。超高齢化社会・人生１００年代の到来によって、寿命より先に資産寿命が尽きてしまったり、なにかとシビアな現実がつきまとう世知辛い現代。家族葬は、子供たちの負担を少しでも軽くしたいという最後の「親心」の反映の一場面とも、とらえられています。またビジネスのリタイヤから時間もたつことになり、疎遠になった人間よりも、より近くの家族と形式にとらわれないアットホームな水入らずの最後のひとときを望む人々が増えているのも事実です。一昔前までは、面識もないのに会社の上司からの命によって香典持参で参列、といったケースも決して珍しいことではありませんでした。それゆえ香典返しや人数を想定した会場選びなどなど、ただでさえメンタル的に悲しみに暮れてダメージを負っている遺族たちの負担は大きなものとなっていた過去があり、いまや家族葬のニーズが増している現実にはそれらの配慮も背景にあります。